ブルース・スプリングスティーン

さて、ブルース・スプリングスティーンです。

私苦手です。

この私苦手です、っていうのはもう日本人にはお馴染みのっていうくらい、ネットでよく見ます。

もっと正確にいうと、私苦手です、っていう人多いですよね。っという感じで始まる記事をよく見ます。そして大体、暑苦しいのが苦手なんですよねぇ、私も昔はそうでした云々。。。そして今は良さがわかってどうのこうの。。。的なのが続きます。

 

私の場合あまりフェアじゃない。そもそも熱心に聞いたことがないのに苦手というのは如何なものか。自分でもそう思います。

ですから、今回色々聞いてみました。いつ頃のものかを調べるのも面倒だったので調べてもいませんので時系列的にどうなのかわかりませんが

・Born To Run

・Born  In The U.S.A.

・Nebraska

・The River

・Darkness On the Edge of Town

を聞いてみました(どのアルバムも名前とジャケットは超有名で私のように全くファンでない人間でも知っているレベルのものばかり)。それから1曲だけ別にStreets of Philadelphiaも聞きました、これを聞いた理由は後述します。

結論から言いますと、おそらく初期(歌い方やジャケット写真から判断)と思われる作品が特に苦手らしいことがわかりました。私は尾崎豊もとても苦手だったのでその理由がよくわかりました。確かに暑苦しい。声や歌い方も全く自分には合わなかった。

まあ当然といえば当然で、私の好みはデビッド・ボウイXTCやポリスやレディオヘッドやプリンスなんかですから合うわけがない。

特に名盤と言われているBorn To Runはほぼ全滅です。もう歌が受け付けない。もちろん表題曲の疾走感(ライブ版も聞いたがとてつもなく良かった。これはファンになる人の気持ちはわかる)とか素晴らしいのはわかります。でも歌い方が、声がダメだ。ダメなんです。もう合わないんです。

あと、ダサい。フレーズとかアレンジが。。。例えばBorn To Runのサックスソロ後のCメロ(?)の終わり方とか。。。ダサすぎる。あの当時だってダサかったと思うけどなぁ。何回聞いてもダサい。鳥肌が立つくらいダサい。恥ずかしい。これって尾崎とか元春聞いた時も感じるんだよね。でも、佐野元春はなぜか許せる。なぜだろう? 

佐野元春は多分あまりにもカッコつけ過ぎて、気持ち悪いを一回通り越して、もう元春は元春だからいいや。あそこまでいくと逆にカッコイイよな、になってるからだと思う。

尾崎も元春もパクってる感はあるが、まあそれを言い出すとサザンやらB'zやらミスチルやら山程出てくるからいっても仕方がないし、今回の話に関係ないので言わない。

話が逸れました。

上にも書きましたが私の好みのアーティストとスプリングスティーンの一番の違いは曲の単純さだと思います。単純というとちょっと誤解されそうですが、スプリングスティーンの曲にも凝った作りのものもあるかもしれませんが、そーゆー話ではなくて、曲の展開が予定調和的というか、曲の先の展開が読めるというか。。。早い話つまらない。ドキドキしない。変なコード進行とかあんまりないんじゃなかろーか。聞いててつまらない。

これまた誤解されそうだけど、初めてブルース・スプリングスティーンのアルバムを通して聞いた時少しジャクソン・ブラウンみたいだなと思った。

特に優しげな曲は似てると思うのだが。なんか調べてみると二人とも歌ってる内容も似てますよね。日々の苦悩や葛藤など、市井の人のことを歌っているあたりが。ちなみにどちらの歌詞もまともに読み込んだことはないのでホントにそんなこと歌っているのか知りませんが、ネットで調べるとそうらしい。

つまり曲調も歌ってることも似てるってことになる。

ジャクソン・ブラウンを最初に聞いた時もアメリカで凄く有名だというのが信じられなかった。なんていうか穏やかで、要するに刺激的じゃないし、これは二人に言えることだけど、どこかで聞いたことある感がハンパじゃなかった。

しかし、どこかで聞いたことある感じだけどカッコイイっていうのもあるから、それがダメって訳でもないんだよなぁ。。。難しいなぁ。

ただジャクソン・ブラウンは嫌いじゃなんだよなぁ。まあ、よく聞くと全然違うからね!

やっぱり二人の共通点を私が知らないってのが一番大きいと思うんだな。

つまり、アメリカの現実を。生活を知らないってことが。

 

さて、最初の方に書いた、Streets of Philadelphiaを聞いた経緯について話そう。

宇多田ヒカルっていますよね、私は意外と好きなんです。アルバム一枚も持ってないですけど。ずいぶん前になりますがトラベリングって曲がありましたよね、アレが特に好きでダウンロードで買いました。

で、ある時、その宇多田ヒカルブルース・スプリングスティーンのStreets of Philadelphiaが好きだという記事を読んだんです。しかし、どうにも合点が行かない。

なぜなら彼女の好きなアーティストというのを別の時に読んだことがあって、そこに書かれていたものは自分の趣味と非常近くて共感できるものだったし、ブルース・スプリングスティーンの名前もなかったと記憶していたから。

そこで今回私はStreets of Philadelphiaを初めて聞きました。

いやぁ〜なるほど。ごめんなさい。コレなら分かるわ。

しかも宇多田ヒカルはこの曲以外ブルース・スプリングスティーンの曲を聞いたことがないとのことで、益々なるほどね。という訳でした。

Streets of Philadelphiaに関しては曲も歌い方も、それこそBorn To Runとはまるで違いますから納得でした。確かに映画でコレが流れてきたら好きになるかもなぁと。ちょっとU2っぽい。ボノが歌ってても違和感なし。

 

ということで、苦手な人であってもイイ曲(自分に合った曲)というのは、探せばあるものだな、と。

まあ、言ってもブルース・スプリングスティーン程に成功した超超有名人ともなればそれくらいの才能があって当然という気もしますが。

 

しかし、年老いてより筋肉ムキムキになった容姿は長渕を彷彿とさせ(というか長渕が影響を受けたんだろうが)、いや長渕を想い起こさせなかったとしても、やはり好きにはなれないなあ。

歌ってることはきっとマッチョではないんだろうけど、あの肉体とギターを力任せに弾く姿はやっぱり私の好みに合わない。